坐禅



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いま、自分は息をしている。それに気づいてみましょう。お部屋でいつでもできる「禅」。それが坐禅です。



DSC_0257.JPG「禅」といえば「坐禅」。しかし、みなさんは坐禅と聞くと、「心を無にする」「苦しくてもガマンする」「動いたら棒で叩かれる」・・・、そんなイメージを持っていませんか?でも、日本に古くから伝わる「禅」のスタイル―坐禅は、決してそんなに大変なものではないのです。



オフィスにいるときの自分を想像してみてください。みなさんは毎日、イスに坐っているはずです。実は、坐禅もそれと同じ。ただし、「坐ることを目的」にして、正しい姿勢で坐ることに違いがあるのです。ただ坐るだけ・・・。ご自宅でも気軽にはじめられます。

坐禅をするときに必要なものは、クッションとあなた自身だけです。ひざを痛めないようカーペットなどのやわらかい場所にクッションを置き、壁に向かって坐ってみましょう。そして、右足を左足のももの上、左足を右足のももの上にして足を組みます。上手に坐れないときは、どちらか一方の足だけでも大丈夫。それでも難しいときは、クッションを両足の間にはさんで正坐してもいいでしょう。

坐禅をするときの手は、写真のように足の上に重ねます。次に背筋をすっと伸ばすために、左右にゆっくりと数回、体を揺らします。揺れをだんだんと小さくして、上体が安定する位置でとまりましょう。

姿勢がととのったら、ゆっくりと深呼吸をしてみてください。体の中の空気をすべて口からはきだし、数回大きく息をします。その後は、普通に鼻で呼吸をすれば大丈夫。口は閉じておきましょう。

坐禅を終えるときは、最初と同じように少しだけ体を揺らして体をほぐしてからゆっくりと立つようにします。

ひとりで静かに坐っていると、いろいろな考えが浮かんできます。でも、これはあたりまえのこと。ムリをして「雑念を消そう」とか「煩悩を捨てよう」とは思わず、あるがままに坐ることを楽しめばOKです。気がつけば、自分の心がすっと落ちついていることでしょう。

あわただしい毎日。坐禅で、自分のココロをお掃除してみませんか。


駒沢坐禅教室2.gifShojin-Project主催「駒沢坐禅教室」



※「すわる」の常用漢字は「座」ですが、もともと、「座」はすわる場所を、「坐」はすわる行為そのものを指す漢字であるため、曹洞宗では「坐」を用います。

モデル:不動まゆう 撮影:長岡陵子 撮影地協力:nagaya cafe さと和




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